「そうそう、今あたしたち安藤の話ししてたのよ。」

と成実。


「あぁ、圭か。
あいつとあすみやけに仲いいじゃん。
圭が女にあんなちょっかいかけんの初めて見たけど。」


俊司が不思議そうに聞いてくる。


「ほら、やっぱり。
仲がいい俊司までそう言ってんだよ?
やっぱあすみのこと好きなんじゃん?」


何もう、みんなして。
だいたいあたしは横にいるこいつのせいで恋に臆病なんだから。


「つーか、圭?安藤って誰?
俺のあすみにちょっかいって気に食わねー」


透がそう言った瞬間、


「あんたのあすみじゃない!」
「おまえのあすみじゃねー」
「あんたのもんじゃない!」


と3人の声がそろった。


透は「なんだよ、みんなして」ってしょんぼりしている。


かと思いきや、


「まぁ、いいや。
お前らんとこの高校、もうすぐ文化祭でしょ?

そんときに見に行くわ!」


勝手に話をすすめる透。



「絶対来ないで。」


あたしはひたすら拒み続けた。