「死ね、クズ」
そんな罵声や非難の声を浴びるようになってどれくらいが経っただろう。
覚えていない。
唯一覚えているのは、イジメが始まった直後のみんなの冷たい視線だけ。
はじめはとても辛かった。
とても寂しかった。
とても悲しかった。
私が動く度に浴びせられる罵り。
それは回を重ねる度に酷く、歪になっていく。
誰も止めないし、誰も助けてくれない。
大人は目を背けるばかり。
たった一人のことなんか気にも止めないこのご時世。
私はどんどんと孤立していく。
気付いて欲しいけれど、気付いてくれない。
いじめる側はいじめられる側よりも哀れで、醜いものだと。
いじめられる側の私に哀れみを含んだ目で見られているって事に気付いてくれない。
みんなみんな気付いてくれない。
人の痛みを知らないのは恥ずべき事なのに、みんな気付いてくれない。
気付いて
気付いて
気付いて
その嘆きは届かぬまま。