「忘れてるんだから、もういいじゃん」
坂下はそうつぶやいて、向かいの椅子に腰掛けていく。
「あー、もう着いちゃったね」
残念そうな声を出して、明るく振る舞う彼女。
その姿を見つめる俺は、その後、何も言えなかった。
「もう、音楽も消されちゃったね」
観覧車を降りて、運営の人に謝った俺たちは、急ぎ足で出口へと歩いていた。
彼女が言うとおり、閉園を知らせる音楽も流れてなくて、自分たちの足音だけが耳に響いている。
坂下はそうつぶやいて、向かいの椅子に腰掛けていく。
「あー、もう着いちゃったね」
残念そうな声を出して、明るく振る舞う彼女。
その姿を見つめる俺は、その後、何も言えなかった。
「もう、音楽も消されちゃったね」
観覧車を降りて、運営の人に謝った俺たちは、急ぎ足で出口へと歩いていた。
彼女が言うとおり、閉園を知らせる音楽も流れてなくて、自分たちの足音だけが耳に響いている。



