ひまわり(第2章まで公開)

少し離れたところでうつむき、立ち尽くす彼女。
その後ろで俺は、彼女の考えている事が、何となくだけどわかってしまった。
どうすることも出来なくて、俺は下唇をギュッと噛む。
頭の中で、もう帰ろうかという気持ちと、まだ一緒に居たいという欲が複雑に交差している。
数秒、迷った結果、俺は欲に負けてしまった。
「まぁ、坂下が気にならないならいいけど。薄っすらと映ってるよ、Tシャツの中」
再び、歩き始めた俺は、彼女を追い越すとき、からかうような言葉をかける。