ひまわり(第2章まで公開)

それからの俺は、話しかけることによって、入場までの待ち時間を短く感じられた。
「花を見て回るのは、後にしよっか」
絶叫系などに乗った後は、きっと疲れている。
俺は他の女に接するときと同じようにして、彼女を誘導していた。
自分のペースでいようと思っている。
彼女の空気にのまれてしまったら、きっと俺はこの日を楽しめない。
自分の為に彼女を誘って、ここに来たわけじゃない。
だけど、俺が沈んでいれば、彼女が微笑む可能性は極めて低くなるような気がするから。