あと2日だとか、もう明日だとか、今日のこの日を待ちわびたりしていた。
鏡の前で2~3度、服を着たり、脱いだりを繰り返す。
坂下の服装に似合いそうな物を探しては、頭の中で並んだところを想像して。
だけど、ふと素に戻った。
「…何でもいいか」
そうつぶやいて、手に取ったのは、脱いで放ったらかしていた服。
それを着ても、今度は鏡を見ない。
どんな格好でもいいからだ。
だって、今日はデートなんかじゃないんだし。