ひまわり(第2章まで公開)

次の日の夕方、俺は制服を着たまま、ファミレスの周りをうろうろしていた。
「何やってんだよ、俺は」
嫌われているのだから、こんなところをうろついていても、迷惑に思われるだけだ。
彼女に会えたとしても、かける言葉とか考えてもいないし。
自分に嫌気が差した俺は、ファミレスの裏口から視線を外してUターンする。
さっさと家へ帰ろうと思った。
「こんなところで何してるの?」
俺って奴は、どこまでも間が悪いらしい。
うつむいたまま体の向きを変えると、真後ろには自転車にまたがっている坂下がいて、俺は目を丸くする。