ひまわり(第2章まで公開)

そうだ、俺は三浦よりひどいことをしてるんだった。
坂下は三浦が好きだから、こんなに苦しんでいる。
なのに、支えたいとか考えたりして、俺は馬鹿だ。
俺なんかが、気持ちを楽にできるわけがない。
何してるんだ、俺は…。
頭の中が真っ白になった。
「な……に愚痴ってるんだろ、あたし。ごめんね! …もう、平気だから」
うつむく俺に、坂下は明るく振る舞い始める。
それは、きっと俺とのことをはっきりと思い出したからだろう。
その後、すぐに彼女は「帰るね」と一言置いて、そそくさと店を後にした。