ひまわり(第2章まで公開)

坂下は一点を見つめたまま、下唇を噛む。
その姿を見たとき、すごく息苦しくなった。
俺も女遊びはする。
自分だって三浦と同じようなものなのに、坂下が辛そうにしている事が許せなくて。
思わず、彼女の背中に手が伸びた。
支えたいと思った。
少しでも、楽な気持ちにしてやりたかった。
背中を撫でることしか出来なくても、そんな顔を見たくなかったから。
だけど、坂下は伸びてくる手に反応し、突然、体を引いて、びびった表情で俺を見る。
あ、と我に返った。
手を引きながら、謝る俺。