ひまわり(第2章まで公開)

「なんつーか…。坂下といるときの俺ってさ、いつも空回りしてるような気がするし。普段の俺じゃないっていうか、情けなくなるっていうか…」
彼女の前ではカッコイイ男でいたい、って思うのに。
他の女にはどう思われてもいいから、坂下の前にいるときだけは、ちゃんとしたいい男でいたい。
なのに、いつもダサいところを見られているような気がする。
「なんか、今の俺…マジでダサい」
濡れた髪の毛をキュッと掴みながら、俺は空を見上げる。
すると、悟はにんまりと口元を緩ませて、いきなり俺の体に抱きついてきた。
「健二ってマジ可愛い!!」
そう叫びながら、悟は俺の顔にすりすりと頬をつけてくる。
「やめろって、気持ち悪いな!!周りが変な目で見るだろ!!」
悟の顔を両手で押しながら、ジタバタ暴れる俺。
すると、悟は俺の体から離れて、にっこり微笑んだ。