ひまわり(第2章まで公開)

「もう会わないほうがいいと思うし、店にも来ないでほしい」
数時間後、俺はファミレスの裏口から出てきた彼女に、そう言われてしまった。
あの後、今日はもう帰ろうかと思った俺は、広美ちゃんが言った「ずるい」という言葉を思い出し、ある決心をして彼女を待っていた。
バイトを終えた彼女は、俺の姿を見た途端、表情を重くし、その言葉を言い放った。
こうなることを予想していた俺は、そのまま帰ろうとする彼女に近づき、自転車のかごを掴んで引き止める。
もう逃げたくはなかった。
正直に、自分の気持ちと向き合おうと思ったから。