ひまわり(第2章まで公開)

「いらっしゃいませ」
待っていたかのように、笑いながら俺を迎えるのは坂下。
「アイスコーヒーと」
席へと案内されながら、俺は注文を言い始める。
「ツナサンドでしょ?」
前を歩く彼女は振り返りながら、言いかけた台詞を横取りした。
いつもと同じ一番奥の窓側の席に、腰掛ける俺。
「よくわかってらっしゃる」
と笑いかけると、彼女はいたずらっぽく微笑んで、奥へと戻っていった。