ひまわり(第2章まで公開)

そう言って立ち上がると、広美ちゃんが「今から何かあるの?」と問いかけてきた。
一瞬、何て答えようか迷ったが、俺は用事と言って、椅子に置いていた鞄を手に取る。
「女だろ」と、ニヤニヤする悟。
いつも鈍感なくせに、こういうときは妙に鋭い。
だけど、俺は首を横に振る。
「友達だよ」
その言葉を置いて、俺はファーストフード店を後にした。
確かに相手は女だけれど、友達という返事は嘘じゃない。
でも、今まで適当に遊んでいた女とは、また違う。
俺は学校の制服を着たまま、電車に乗って、地元のファミレスへ向かった。