広美は、俺の連続の発言に圧倒されたまま、黙り続けている。
「も、もしもし?」
気まずい空気の中、声をかけてみる。
「…はい」
きっと、意外だったんだろう。
広美の機嫌は、普通に戻っていた。
俺はもう1度、花壇に腰掛けた。
そして、目を閉じて、深く息を吸った。
「簡単に…捨てんなよ」
今度は、ちゃんと冷静に、思いを告げる。
「俺が言っても、説得力ないかもだけど…。もっと、自分を大事にしろよ」