でも、
「ブッ…ウケる!!」
目の前では、竜介が笑い転げている。
…最悪だ。
自分の発言を振り返り、俺は前髪をつかんで、半泣きになる。
そして、しつこく笑い続ける竜介を軽く蹴った。
「俺、先に上がってるから」
そう言って、竜介はにやけながら、マンションの中に入っていった。
俺は彼がいなくなるのを見届けて、ハァッと息を吐く。
そして、もう一度、電話に集中する。