「あっそ。じゃあ、もう何も言わないよ」
少し間を置いて、竜介は低い声でそうつぶやく。
背を向けたまま、寝たふりをする俺。
「ダッサイよ、サト兄。…なに、かっこつけてんの?」
竜介はハァッとため息をつき、側から離れる。
俺は何も言わず、目の前にある白い壁を見ていた。
頭の中には、悩みながら“処女を捨てたい”と言ってきた広美の姿。
そして、俺の言葉に傷ついたときの泣き顔。
「あら、もう帰るの?」
「あ、うん。俺、昼から部活あるし」
背後では、お茶を持ってきた母親と、部屋を出て行こうとする竜介の会話。
泣いたって自業自得。
少し間を置いて、竜介は低い声でそうつぶやく。
背を向けたまま、寝たふりをする俺。
「ダッサイよ、サト兄。…なに、かっこつけてんの?」
竜介はハァッとため息をつき、側から離れる。
俺は何も言わず、目の前にある白い壁を見ていた。
頭の中には、悩みながら“処女を捨てたい”と言ってきた広美の姿。
そして、俺の言葉に傷ついたときの泣き顔。
「あら、もう帰るの?」
「あ、うん。俺、昼から部活あるし」
背後では、お茶を持ってきた母親と、部屋を出て行こうとする竜介の会話。
泣いたって自業自得。



