みずたま(第3章まで公開)

竜介は自慢げに、さっきの子の話をしはじめた。
広美の弟…竜介は、中学生になったばかりの弟分。
バスケ部に入って、毎日、部活に明け暮れていたはず…。
ぶっちゃけ、すごくモテるタイプでもない。
短髪で、ただ背が高いだけ。
なのに、なんであんな可愛い子が…?
俺は、冷やかしも交じえながら、どうやってゲットできたのかを聞いた。
「まぁ、男子から人気ある子だからさぁ、簡単に落ちないだろうなぁって思って、長期戦で頑張ったの」
「落ち込んでるときとかは、優しく励ましたり。向こうが俺を意識してるなぁって思ったら、ちょっと冷たくしたりして」
「押したり、引いたり、まぁ…恋の駆け引きってやつ?」