みずたま(第3章まで公開)

適当に相手をするのも、面倒くさい。
「悪いとこがあるなら、直すから!」
困り果てて、何も言わなくなった俺の前に立ち、真奈は両手で顔を覆った。
水色のマニキュアで濃く塗られた長い爪、金髪みたいな茶色の長い髪に、少し焼けた肌。
俺は、彼女の鞄に飾られているジャラジャラしたアクセサリーを見つめたまま、沈黙する。
「悟が、あたしを好きじゃないことも知ってるよ。でも、好きだから…一緒にいたいの」
真奈は涙で手のひらを濡らして、泣きわめく。
その台詞で、俺は自分の気持ちを重ねてしまった。
“相手がどう思っていても、自分は好きだから…”