みずたま(第3章まで公開)

「何してたの?」
俺はわざと、知らないふりをして問いかけた。
「…あ、映画」
「誰と?」
彼女が答えると同時に、また質問を投げる。
「…健二くんと」
広美は少し間を置いて、バツが悪そうにそう言った。
俺はコントローラーを放し、初めて広美の顔を見る。
「なんで健二と?」
ムスッとした表情で、俺は彼女をにらんだ。
言葉を詰まらせる広美。
「てかさ、なんでアイツと遊んでんの?」
責め立てるかのような、冷たい口調で。
俺は、ここ数時間のいらだちを、そのまま表に出していた。
「…なんでって、友達だから」
「は? なんで友達なの?」