「あ、この店とか良くない?」
一方で、真奈は色鮮やかな看板を指差して、俺に声をかけてくる。
でも、俺は返事をすることができなかった。
「…サト?」
まったく店を見ようとしない俺に、真奈は首を傾ける。
「どうしたの?」
真奈は曲げていた腰を正して、俺と同じ方角を見た。
2人が目にしたものは、道を挟んで斜め向こうにある、一つの喫茶店。
「あ…」
隣で、声を漏らす真奈。
…驚いて当然だ。
だって、俺も時間が止まったかのように、体が硬直しているのだから…。
俺の黒い目に映るのは、大好きな幼なじみと、信頼している親友の姿。
声を出すことができず、一歩も動けない。
俺は楽しそうに微笑み合うその光景を、呆然と眺めることしかできなかったんだ。
一方で、真奈は色鮮やかな看板を指差して、俺に声をかけてくる。
でも、俺は返事をすることができなかった。
「…サト?」
まったく店を見ようとしない俺に、真奈は首を傾ける。
「どうしたの?」
真奈は曲げていた腰を正して、俺と同じ方角を見た。
2人が目にしたものは、道を挟んで斜め向こうにある、一つの喫茶店。
「あ…」
隣で、声を漏らす真奈。
…驚いて当然だ。
だって、俺も時間が止まったかのように、体が硬直しているのだから…。
俺の黒い目に映るのは、大好きな幼なじみと、信頼している親友の姿。
声を出すことができず、一歩も動けない。
俺は楽しそうに微笑み合うその光景を、呆然と眺めることしかできなかったんだ。



