みずたま(第3章まで公開)

付き合う相手、自分に好意を持つ女の子、そのほとんどは同じ反応をする。
中には、考え方が合わないと言って、離れる子も数人いた。
でも、大半が渋々納得し、この考え方に従っていく。
だから、いつしか健二は、堂々とこれを突き通すようになっていった。
健二は、不満げな広美の反応を楽しんでいる。
「あたしは…」
口ごもりながらも、広美は健二を見た。
「あたしは、そういう人…嫌いだな」
そう言い切ると、広美はジュースをグイッと飲み、氷の上に残るアイスクリームを食べはじめた。
予想もしていなかった返事に、健二は目を丸くする。
そして、目の前にいる広美の姿に、ある少女の姿を重ねた。
“嫌い。あんたなんか大っ嫌い!”
最後に聞いた…あの子の声。
再び、健二の心に過去の光景がよみがえる。