みずたま(第3章まで公開)

“お前、好きな女いるだろ?”
女遊びを繰り返す中で、健二は俺の本心を突いてきた。
最初は答えずに流していたけど、見透かすかのような視線に負けて、俺は正直に白状した。
それから、健二は親友になった。
俺が、初めて好きな女の話をした相手。
「あーあ、今回の子もだめだったかぁ」
健二はそう言って、背伸びをする。
「ごめん。また面倒かけるかも」
俺は眉をひそめて、両手を合わせた。
「いいよ。面倒くさくなったら、俺も別れるし」
健二は女ができると、いつもその友達を紹介してくれる。
理由は、聞かなくてもわかっていた。
全部、広美を忘れさせるため…。