みずたま(第3章まで公開)

しかし、すぐに、その後の笑顔を思い出す。
「大丈夫だろ。普通に友達関係だし」
「…お前がそう言うなら、いいけど」
明るく答える俺に、健二はすっきりしない表情のまま、再度、雑誌に目を向ける。
「俺のことより、お前はどうなの?…理子ちゃんと仲いいじゃん」
俺はゲームをしながら、後ろで寝転がる健二に問いかけた。
「…アイツは俺をよく理解してるから、今までの女と比べたら、まだ面倒くさくないな」
少し間を置いて、健二はサラッと言う。
「なんだ、本気かと思ってた」
「本気にはなってねーな」
いつもの健二なら“飽きた”と言って、もう次の女を探しているはず。