「俺らって、ずっと一緒におれるんかな?」なんて、らしくない言葉。

いつも、それを言うのはあたしやん。

「おれるおれる」って、いつも軽く返すくせに。

ねぇ、まこと。

そんな言葉を口にするくらい…寂しかったん?

「帰るわ」って、いつも素っ気ないくせに、「そろそろ帰らなあかんちゃうん?」って聞いても、返事をせず帰ろうとしない姿が、妙に愛おしかった。

あたしは眠たい目をこすって、出勤前のまことを見送った。

…起きて気がついたの。ビショビショに濡れた、靴下の忘れ物。