「バイバイ」

待ち続けるつらさに耐えられず、あたしは何度も、別れを告げた。

その度に、まことはあたしの元に駆けつけて、強く抱きしめる。

まことの匂いから離れられなくて、あたしはずるい温もりの中で、一筋の涙をほおに流していた。