「取ってくるから、待っててくれる?」 「はい…」 シートベルトを外しながら、彰斗さんはあたしに言った。 やっぱり、家には入れてくれないか…。 なんとなくショック。 すると、 「由依奈ちゃんも、一緒に来る?」 そう言われた。 「えっ!?」 いいの? あたしも一緒に行って。 「あっ、いや。無理にとは言わないから。なんか、お土産をわざと忘れたと思われたかな?」 苦笑いする彰斗さんに、あたしは胸がキュンとなる。 時々見せる、不器用な姿に…。 「行きます。あたしも一緒に」