「あっ、社長!」 誰かの声にドキッとして振り向くと、一週間ぶりの彰斗さんがいた。 「お疲れ様です。社長。お疲れじゃないですか?」 お局様にも、優しい笑顔で対応している。 「ありがとう課長。ちょっと時差ボケがあるけどね」 少し遠くで見つめながら、たった一週間顔を見られなかっただけなのに、すごく懐かしく感じる。 ああ、彰斗さんだ。 いつもと同じ、スーツをビシッと着こなして。 あたし、会いたいって思ってたんだ。 今、それに気付いちゃった…。