しばらくして、彰斗さんはゆっくりと離した。 「一つだけ約束するから、このままオレの家に来ないか?」 「えっ!?」 彰斗さんの家!? 「絶対に、由依奈ちゃんには何もしない。それだけは約束するから」 「はい…」 そんな口約束、守ってもらえないかもしれないのに。 ヤルだけヤラれて、後は知らん顔されるかもしれないのに。 それでもいいと思うくらい、今のあたしの思考回路は、まともじゃない。 残ったカクテルを飲み干して、あたしたちはタクシーで、彰斗さんの家へと向かったのだった。