「アドレス消そ」
未練なんて持ちたくない。
あたしより、彼の方が“好き”の気持ちが大きかった。
なんて自惚れてた罰が当たったなんて、認めたくなかったから。
「大丈夫。由依奈ちゃんなら、すぐに素敵な彼氏が出来るよ」
「ユウくんてば、うまいね」
「そんな事ないよ。本当にそう思うから。ふわふわした髪型とか、目がクリッとしたトコとか…」
シェーカーを振りながら、ユウくんは考える様に言った。
「そうそう、意外と小柄なトコも、男から見たら可愛いって」
「ありがと」
例えお世辞でも、素直に嬉しいや。
ちょっと自信をなくしてたから、ここに来て良かった。

