「でも、スゲーな。彰斗さん社長だもんな」 「あたしね、そこの新入社員なの」 「え?そうなの!?」 目を丸くして驚くユウくんに、苦笑いを浮かべた。 「なるほどなぁ。だから、由依奈ちゃんを気にしてたのか」 といっても、彰斗さんがそれを知ったのは、早くても昨日だと思うけど。 「それなら良かった」 「え?」 良かったって、どういう意味? 「何か、特別な関係じゃないかって焦ったよ」 ホッとした様に、ユウくんはため息をつくと、時間を気にして、慌ててその場を立ち去った。