そんなに欲しいなんて、彰斗が子供を欲しがる事すら、意外な感じがするのにな…。
そんなあたしたちの元へ、小さな命が舞い降りるのは半年先のこと。
もちろん、この時のあたしは、そんな未来を想像もしていないけれど…。
「おやすみ、彰斗…」
「おやすみ…」
無防備な彰斗の寝顔にキスをして、あたしは適当に服を羽織ると香水のビンを持ち、バルコニーへ出た。
「気持ちいい…」
残念なことに、ここから見えるのは星空ではなくネオンの光。
それでも、宝石箱の中にいるみたいに、辺りはキラキラ輝いていてロマンチックだ。
そんな景色を見下ろし、夜風に吹かれながら、香水をつけてみた。

