……いつか、日本で感じた気持ちのいい夜風。
それがパリでも、こうやって味わえる。
なんて、贅沢なんだろう…。
「香水、とってもいい匂い…」
ビンを開けると、花のような果実のような、そんな甘い香がする。
だけどしつこさはなくて、これなら彰斗もつけれそうだ。
「なかなかいい出来だろ?無くなったら、また作ってもらうから言えよ?」
「うん…」
だいぶ汗もひいた頃、あたしはベッドの中で香水を匂っていた。
「オレも明日からつけよ」
そう言うと、彰斗はあたしを抱きしめたまま目を閉じる。
「子供、早く出来るといいな」
ボソッと呟く様にそう言われて、あたしは思わず苦笑いをした。

