「ウソ…。いつの間に…?」
ビンは、柔らかな楕円型をしていて、フタの部分は花の形になっている。
「ビンもオリジナル。パリでいい店知ってるから、頼んできたんだ。それ、世界で一つしかないんだからな」
得意げな彰斗は、カバンからもう一つビンを取り出した。
それは四角のシンプルな形のもの。
「こっちはオレの。由依奈好みにしたから、ちょっと甘めの匂いなんだけど…」
「あ、ありがとう…。覚えてくれてたのね」
そうよ。
お揃いの香水は、かつて彰斗と風香さんがつけていた事がある。
あたしはそれが羨ましくて、自分にも…って、おねだりした事があったんだよね。
それを、ちゃんと覚えてくれてたんだ…。
ちょっと、泣きそう。

