“由依奈との子供を欲しがってるって”
亜子さんの言葉に、あたしは動揺しまくり。
彰斗が子供を欲しいなんて、あたしには一度も言った事がないのに。
龍之介さんには、そう言ってるんだ…。
「ただいま」
夜遅くになり、彰斗が帰ってきた。
毎晩、こんなに遅くまで仕事をして、体が何より心配なのよね。
「お帰り、彰斗!」
あたしは駆け寄ると、カバンを受け取った。
実はこれ、最初の頃は、彰斗は恥ずかしがって“自分でやるからいいよ”と言っていたけれど、どうしてもやりたくて今ではこうしている。
玄関まで出迎えて、カバンを受け取るなんて、ちょっといいでしょ?
いかにも“新婚”ぽくて。
「ただいま、由依奈。今日も変わった事はなかったか?」
軽く唇にキスをすると、彰斗は優しい笑顔で言った。

