ようやく、表面的には落ち着きを取り戻し、フロアにはいつもの騒々しさが返ってきた。
「あの、課長。本当にありがとうございました!」
頭を下げるあたしに、お局様は優しく言った。
「何を言っているのよ。恋の切なさや苦しさは、私も分かっているつもりよ?放っておけなかっただけ」
何て、カッコイイんだろう。
あたしの後ろでは、美加が目を潤ませながら、
「素敵です課長!」
と言っている。
「とにかく、これで秘密にする必要もなくなったわけだし。堂々と仲良くしなさいよ社長と」
茶目っ気たっぷりな課長に、あたしは小さく微笑んだ。
だけど、まだ何も解決されていなくて…。
風香さんやユウくんの事、そして今回の騒動の収拾。
問題は山積みなのよね。

