心当たり!?
そんなのがあるの?
あたしは心の中で、叫んでしまった。
「それにオレは、由依奈とは別れるつもりはない」
キッパリと彰斗は言う。
「とにかく、手を離せ」
会長は彰斗の腕を払いのけ、乱れたネクタイを直した。
「だいたい、こちらのお嬢さんはどうする?こんな状態で仕事が出来るのか?」
その言葉に、あたしも彰斗も黙りこんだけど、すぐに彰斗が口を開いたのだった。
「何ひとつ、悪い事はしてないんだ。由依奈には仕事を続けてもらうよ」
すると、会長は深いため息をつくと、呆れた口調でこう言った。
「本当に身勝手だなお前は。その状況に置かれた恋人を想像してみろ?それでも、このお嬢さんと付き合うのか?」

