「知り合いからね、離婚後も、彼が私を忘れられないでいるって聞かされたの」


へえ~。


素敵な話だわ。


「そもそも、離婚を切り出したのは私だったから…」


「課長から言われたんですか?」


「そうよ。彼ね、一生懸命私と話し合いをしようとしたのに、それを拒んだの」


それを聞いて、さっきの彰斗とのやり取りを思い出した。


そう言えば、話を聞いて欲しいって言ってたっけ…。


「でもね、離婚を切り出した時は、頭がいっぱいで余裕もなくて、一方的に自分の考えを押し通しただけ」