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ザーっと降り注ぐ雨に打たれながら、途方もなく夜道を歩く。
「あ~あ。せっかく乾いた髪も体も、また濡れちゃった」
傘くらい持ってくれば良かったけど、勢い任せに出てきたから忘れてしまったのだ。
「ホント、都会の人は冷たいわね。こんなにびしょ濡れで歩いていても、誰も気に留めてくれないんだから」
だけど、今夜は雨で良かった。
お陰で泣いていても気付かれない。
ダメだ…。
あたしは風香さんに、手も足も出なかった。
“出て行って”
そう言われてしまい、彰斗が戻るより先に、あの部屋を出たのだった。

