「何だか際どい話をしてるなぁ?」
「しゃ、社長!?」
背後からの声に、お決まりの様に美加が立ち上がる。
このやり取りが、実はこのフロアで名物になってるって、二人は知ってるのかしら?
「二人はよく仕事を頑張るけど、私語が多いのは感心出来ないな」
「すいません…」
美加は小さくなって座り直した。
「あの社長、今日はどんなご用件で?」
お局様がいない以上、あたしが聞くしかない。
なにせ、美加は萎縮しきってるんだから。
こうやって、何でもない振りをして彰斗に声をかけるのも、慣れてきた。
「いや、課長がいないから、代わりに見に来ただけだよ」
苦笑いする彰斗に、美加はますます小さくなったのだった。

