「何ですか?そんなに走ると、酔いが回りますよ?」
階段を上がった所で、亜子さんがあたしの腕を掴んだ。
「まだ、話し終わってないもん」
「もういいです」
聞けば聞くだけ、ムカムカしそうだもん。
「あのね、ひとつ意地悪を言ってもいい?」
「意地悪なら、嫌です」
「いいじゃない。あなたは、幸せなんだから」
もう~!意味が分からない。
「あのね、私と彰斗、体の関係があったから」
「え?」
その言葉に、一瞬凍りつく。
「と言っても、お互い愛情のないもの。それは安心して」
「あの…、意味が分かりません。何で、そんな事を言うんですか?」

