「証拠…?」
「そう。一緒にいられない時間も、繋がっていたい」
穏やかな口調と、優しい笑顔で言ってくれた。
「受け取ってくれるだろ?」
「うん…」
彰斗って、なんだか強引なんだね。
突然、社内で呼び出して、こんな事して…。
だけど、それだけ、あたしを離さない様にしようとしてるって、自惚れていい?
「あたしも、ネックレスにする。会社でつけてたら、怪しまれるし」
「うん。それと、こんな事になって、本当にごめん。あの日、ほら、由依奈たちが週刊誌で見たって日、すぐ抗議に行ったんだけどな」
「抗議って、誰に?」
「出版社」
出版社に抗議!?
さ、さすが。
でも、そうだったんだ。
あの時、どこかへ行ってたのは、その為だったんだ…。

