その日、仕事が終わると、彰斗からメールが来ていた。
「話しがあるから、車で待ってる」
そのメッセージに、あたしは血の気が引いてくる。
もう、別れ話?
それとも、遊びだったって謝ってくるの?
地下駐車場へ行き、彰斗の車へ向かった。
こんな時ですら、誰かに見られてないか、気にしないといけないなんて。
それも、心が重なり合ってるからこそ出来る事だけど、こんな状態じゃただの苦痛でしかない。
……コンコンー。
助手席を軽くノックをすると、ドアが開いた。
「何?話って」
「とにかく乗って。ゆっくり話せる場所に行こう」
それでも、立ち尽くしているあたしに、彰斗はあくまでも冷静に言った。
「乗って。弁解くらい、させてくれよ」

