「社長って、有名な人だったのねぇ」
会社に戻りながら、そんな美加の言葉も耳をすり抜ける。
茫然とするとはこの事。
そんなあたしとは反対に、美加は、新刊の雑誌を両手に抱えて嬉しそう。
「由依奈、結局、週刊誌買ったのね」
「うん。これも勉強のひとつよ」
「ふうん。ミーハーなだけでしょ?」
「そうかもね」
なんて笑う顔もひきつる。
良かった。
美加が変な詮索をしなくて。
今、何か問い詰められたら、爆発しそうだもん。
ロビーに着き、エレベーターへ向かった時、目の前に彰斗の姿が見えた。
「あっ、社長!」
メニュー