「分かった。お通しして」
慌てて髪を整えるあたしの頬に、彰斗は軽くキスをした。
「な?やっぱり、3分くらいしかいられなかっただろ?」
「もう…」
わざと膨れた顔をしながらも、あたしの心臓は爆発寸前。
彰斗って、こんなに大胆な人だったんだ…。
急いで社長室を出ると、廊下で外国人の人とすれ違った。
背が高く、体格のいい人で、金髪とシルバーが混ざった髪をしている。
一緒にいる男の人が話す言葉から、それが英語だと分かった。
だけど情けない事に、語学力の弱いあたしに聞き取れた単語は、「BOSS」だけ。
もちろん、“ボス”。
彰斗の事を話していた。

