「…しゃあないなぁ。…3カ月か、まぁ…最近、仕事が少ないから暇になるやろうし。よっしゃ、行ってこい」
「…すんません」
翌日、帰宅前に、聖は事務所で、親方に白浜行きの話を打ち明けた。
…以前から、聖の家の状況を知って、気にかけてくれていた親方は、しぶしぶ…OKの返事を出した。
「…あんま無茶すんなよ?」
そう言って、親方は事務所を後にした。
聖はため息をついて、イスに腰かける。
そして、テーブルの上に置いておいた缶コーヒーを手に取った。