2人は、ひと呼吸置いてから、再度…冷静に説得をした。
すると聖は、その言葉を聞き流すかのように立ち上がる。
「…早く、楽になりたいやん。それに、俺は男やから」
そう言って、優しく微笑み、家を後にした。


「おかえりぃ!」
マンションに戻ると、リビングには、相変わらずのメンバーが集まっている。
聖は、いつもと同じ態度で笑みを返した。
「遅かったなぁ」
「実家寄ってた」