「食べに行きたい!」
嬉しそうに、笑顔を見せる舞。
2人は、すぐに立ち上がり、用意をしてマンションを出た。

原チャリで数分の場所にあるパスタの店に到着すると、舞はそそくさと店に向かって走っていく。
「何にしよっかなぁ?」
「入ってから、決めたらえぇやん」
腰を曲げて、サンプルケースをのぞく彼女。
聖は、素っ気なく彼女の横を通り過ぎて、店のドアを引いた。
「どうしよう。…迷うわぁ。これにしようかな…こっちも捨てがたいし」