「客なら、客らしくせぇや!」
聖は立ち上がり、逃げるかのように彼女から離れた。

あの公園で泣いていた舞は、次の日になると…やっぱり笑顔を見せていた。
じゃれ合いながらも、聖は彼女の強がる気持ちに気づいていた。
だが、見て…見ぬフリをしている。
今回の件で、輝緒と美衣子も元に戻り、舞もまた…頑張っている。
そして、自分では…まだ気づいてはいないが、胸の奥で彼女を見る目が、徐々に変化していた。
…春から夏に変わるときの中で、それぞれの思いが動き出す。