君がくれたもの(第4章まで公開)

「…おー」
『いつぐらい?』
「今月中には…帰るつもりやけど」
今月に入り、旅行客の数はめっきり減った。
そろそろ、親方に電話をして…鳶に戻らなあかん。
聖は、その後も輝緒と何気ない会話を繰り返し、日が変わる前に電話を切った。
そして、布団の中へ潜り込み、枕元に置いた携帯を、もう一度手に取る。
…美衣子と喧嘩してるんか?
待ち受け画面を見つめて、重たい親指を動かしていく。
聖は、アドレス帳から舞の名前を引き出した。
…見飽きた電話番号。