『幹の子な、自分の子供にするって…』
それは、喜ぶ…輝緒の声。
聖は、耳を疑った。
「…マジで?」
『マジで!!』
半信半疑な気持ちで問うと、輝緒は嬉しそうに、ハッキリと言い切った。
…拓馬は、幹と別れなかった。
命を捨てず、彼女の過ちさえも…受け止める決断。
聖は、思い描いていた結果とは違う…彼の決心に驚いた。
同時に、強い彼の気持ちに、嬉しさがこみ上げてくる。
聖は、前髪をクシャッとつかみ…笑みをこぼした。